KDDIの田中社長は4月の決算報告会で、

それまでに起きたネットワーク障害の再発防止に先頭に立つと言いました。

しかし、KDDIでは5月29日と30日に再度大規模なネットワークの障害が起きました。

4月と5月の障害でそれぞれ200万以上、50万以上の大変な数のユーザーに影響を与えました。

5月の障害ではKDDIはホームページで、障害が起きたのはLTEのサービスで3Gのサービスは出来ているので、
サービスに大きな影響は無いと言っていますが本当でしょうか。

もちろん3Gでもインターネットアクセスやメールの送受信など出来ますが、
問題はその中身です。
KDDIの3GはEV-DOという方式で、最大のデーター速度は理論的にも10メガビット未満で、
実際の環境ではそれよりはるかに低速のサービスです。

それに比べて、LTEは理論的には、使用する周波数帯域や方式で異なりますが、
37メガビットから100メガビット近い高速データサービスが実現できます。
実際の環境では、空間を飛ぶことによる電波の劣化や他の電波との影響で、
かなり速度は遅くなりますが、3Gに比れば高速のサービスです。

KDDIのユーザはLTEの高速サービスを使いたくて端末を購入したのです。
それを、よりて低速な3Gでサービスが出来ているというのは、
開き直りです。

更に悪いことは既に消費者庁から指摘を受けた、
iPhone5のLTEサービスエリアの虚偽表示です。

この虚偽表示は、iPhone5で使えるLTEのサービスエリアを実際よりはるかに広く表示し、
iPhone5の販売で競合するソフトバンクに有利にしようとするものでした。
KDDIの説明では、原因は資料作成時の情報伝達の誤りといっていますが、
この様な重要な内容が、単純な情報伝達の誤りではすまないでしょう。
トップも含めた合意の上での姑息な戦術であると推測されます。

KDDIはユーザーを欺く広告で集客をし、
更に相次ぐネットワーク障害を起こして、
ユーザーの信頼を失というう危機的な状況になりつつあります。

KDDIの前身であるDDIは、

先ず、国民の為に【市外電話を安くする】ことを目指して、
NTTに対抗して起業されました。

更に、それまで、NTTが【自動車電話サービス】で、

極一部のユーザーに提供していた移動体電話サービスを、
マイクロタックという画期的な携帯電話機を投入して、
【何時でも、何処でも、誰とでも】通信を出来る、
携帯電話サービスを他社に先駆けて提供しまし、
通信業界に大変なショックを与えました。

その結果、NTTも慌てて携帯電話を導入し、
今日のモバイル時代の幕開けのきっかけを作りました。

DDIは常に、ユーザーの為、国民の為を目指して発展して来たのです。

そのDDIがKDDとIDOを吸収合併し、KDDIになり今では売上4兆円を超す超巨大企業になりました。
大企業病になるのは当たり前かもしれません。

しかし、ユーザーの信頼を失いつつあるKDDIは、
もう一度DDI創業の精神に戻り、
真にユーザーの為になるサービスを目指して、
企業体質の見直しをする時でしょう。
ネットワークの構成変更や機能追加をする時に、
事前の検証方法の徹底的な見直し。
更には、切り替えを失敗をした時の切り戻し方法の確認も必須です。
5月の障害原因としている、ソフトのバグとハード障害が同時に起きたという様な、
信じられない事象を再現させてはいけないのです。

KDDIはDDI起業の精神を思い出し、
真にユーザーの為にサービスを提供するのには何が必要が見直す時です。
今の複雑なネットアーク構成の思い切った見直しも必要でしょう。

そしてユーザーの信頼を取り戻した時に、
田中社長が先頭に立って障害対策に当たるというのが、
口先だけでないことが証明されます。