アメリカの女優アンジェリーナ・ジョリーさんが
乳房を切除・再建する手術を受けたことが
話題になっています。
日本時間の3日、アンジェリーナ・ジョリーさんが手術後、
初めて公の場に姿を現しました。
そしてアンジェリーナ・ジョリーさんと、
パートナーである俳優のブラッド・ピットさんが
それぞれ下記のようにコメントしました。
アンジェリーナ・ジョリーさん:「(手術によって)女性の健康についての議論が広がるのを見て、とてもうれしい。人々からの支援を受けて、とても感動しています」
ブラッド・ピットさん:「彼女の経験は同じ問題と闘う人々にとって、どれだけ意味深いことだったろうか・・。僕は彼女のことを誇りに思います。」
またジョリーさんは「手術後の経過は順調です」と話しました。
ジョリーさんは5月、乳がんを予防するために手術を受けたことを発表しました。
というのもアンジェリーナ・ジョリーさんはご自身の遺伝子を検査したところ
将来、彼女が乳がんになる確率が87%だということがわかったからです。
アンジェリーナさんは自身のお母様(2007年没。享年56歳)も叔母様も乳がんで亡くしています。
このように近親者をがんで亡くしている場合、同じようにがんになる遺伝子をもっている可能性が高いそうです。
そこでジョリーさんは手術を決意し、施術を受けたわけです。
手術によって、乳がんになる可能性は87%から5%以下まで低下したということです。
乳房切除と聞くと衝撃的ですがが、実は小さな傷がある以外、
見た目は手術前と変わらないらしいです。
ジョリーさんも「女性らしさを少しも損なったと感じない」と
ニューヨーク・タイムズへ記事を投稿しました。
ちなみにジョリーさんが手術を受けた病院名は
カルフォルニア州ビバリーヒルズの「Pink Lotus Breast Center」です。
その病院がアンジェリーナ・ジョリーさんの手術の詳細を公開しました。
《アンジェリーナ・ジョリーさんの乳房を切除・再建する手術の日程》
2月2日 乳首と乳輪の下の組織を取り出し、病巣がないか検査。ジョリーさんの場合、病巣はなく、乳首と乳輪がきれいに保存できることが判明
2月16日 約8時間かけて、皮膚は保存し、乳房の中身を切除。仮の詰め物をした。乳房再建は形成外科医が担当
3月4日 手術直後は「SF映画のシーンみたいな気がした」というほど、たくさんのチューブにつながれたジョリーさんが最後の術後処置を終え、いつもの精力的な生活に復帰
4月27日 インプラントを詰め込み、乳房再建手術完了
手術開始から終了までの期間は三ヶ月だったそうです。
乳房の組織を取り出すのに、
バストのトップ周辺など何カ所か切開する場所の選択肢があるなかで、
ジョリーさんはもっとも目立たない胸の下を選びました。
すべての手術にパートナーの俳優、ブラッド・ピットさんが付き添ったそうです。
術後4日目、ジョリーさんはチューブだらけの体で、
病室に次の映画のストーリーボードを壁に貼りだし、仕事に取りかかっていたとのこと。
それは、まさに女優魂。
ジョリーさんの場合、母親が乳がんにかかり、10年近くに及ぶ闘病生活を送りました。
卵巣がんも併発し、07年、56歳で亡くなりました。
母方の祖母も40代で卵巣がんで亡くなっています。
ジョリーさんの書いた記事によれば、変形BRCA(変形遺伝子の一種)が発見され、
将来乳がんになる可能性は87%、卵巣がんは50%以上とされたそうです。
そこでまず確率が高い乳がんの対策を選択したとのこと。
しかし、ジョリーさんのような高い確率でがんの発生が予見されるケースはかなり珍しいそうです。
米国の保険制度では乳房を切除した場合、再建までカバーすることが法的義務となってるそうです。(乳がんの発病が確認された時点で整形外科も紹介してもらえるそうです。)
この数年の急速な再建技術の進歩は乳房を失う女性の心理に
一役かっているともいえるでしょう。
最近は慈善家としての活動が目立っていたアンジェリーナ・ジョリーさん。
今度は「がんに立ち向かう女」という新たな称号が加わった、と話題になっています。
【アンジェリーナ・ジョリーは持ってもいない乳癌切除で癌ビジネスの広告塔に】