昨日のソフトバンクのイー・アクセス買収発表で、最大の議論のポイントが、

今年6月にイー・アクセスが総務省から付与された700メガヘルツ帯の10メガヘルツ帯域の取り扱いだろう。

700メガヘルツ帯の免許付与には色々な憶測が流れていたが、

結局はこの帯域の30メガヘルツ(片側で、携帯電話では上り、下りを別々の電波を使うので実質は60メガヘルツの幅を持つ)を、

NTTドコモ、KDDIそれとイー・アクセスが10メガヘルツづつ使うという事に決まった。

この決定は、各社のユーザー数などから見て、3社が均等に貰うのは意外な感じを持った人が多かったと思う。

イー・アクセスはもっと少ない帯域が与えられるという噂もあったからだ。

結果は、以外にもイー・アクセスに有利なものであった。

 

LTEのサービスでは、使用する電波の帯域幅が広いほど、サービスできるデーター速度が早くなる。

例えばNTTドコモが2年前にLTEサービスを始めた時は最大35メガビット/秒のサービスだったが、

KDDIが9月21日にLTEサービスを始めた時は75メガビット/秒になっている。

これはNTTドコモがサービスを始めた時は5メバヘルツの帯域幅の電波を使ったが、

KDDIでは倍の10メガヘルツの帯域幅の電波を使ったためである。

これを更に広い15メガヘルツの帯域幅の電波を使えば100ビットクラスのデーター速度も可能になってくる。

 

この為、700メガヘルツ帯域の電波を使うときに、帯域幅が10メガヘルツと15メガヘルツでは、

サービス上大きな違いが出てしまう。

NTTドコモとKDDIは2社で15メガヘルツの帯域をもらえると期待したはずだ。

結果は、先に述べたように、イー・アクセスにも等分したため、各社10メガヘルツの帯域になった。

 

今回のソフトバンクのイー・アクセスの買収では、

イー・アクセスが棚ボタの様にもらった700メガヘルツ帯域の、

10メガヘルツ幅の電波がそのままソフトバンクのものにあんる可能性がある。

 

これは6月に総務省が3社に電波免許を与えた時の前提条件と大いに異なったものになっている。

このイー・アクセスの免許の扱いについては、当然NTTのドコモやKDDIからは異論が出るであろう。

これからの流れに注目したい。

 

動きを逐次このブログで報告させていただく。